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伝説巨神イデオンⅡ 胎動編

さて~さて、前回につづいて「伝説巨神イデオン」の
ノベルズ版のレビューを行いたいと思う。



あらすじ:

ブラジラー基地(ポイント)での戦いから逃げ延びた
ソロシップ。しかし、ハルル・アジバ率いるバッフ・クランの
艦艇は執拗に追尾していた。戦いの中で、カララは母星を捨て、
ソロシップ側につくことにした。そうしなければ生き残れないのだ。
ほとんど戦力をもたないままソロシップの前にあらわれた
バッフ・クランの艦艇はイデオンの攻撃の前に敗北し、ハルルは
援軍であるダラム・ズバの艦隊に救われる形となった。
ダラムはかつてハルルと恋仲にあった身でもあった。彼は、
ソロ星での事件が原因で拘束されていたギジェ・ザラルの身柄を
引き渡すようハルルに要求する。ギジェを、対ロゴ・ダウ戦用の
戦術アドバイザーとするためであった。ハルルはそれをしぶしぶ
承諾し、ギジェは名誉挽回のためにダラムと行動をともにすることと
なった。

ジョーダン・ベス率いるソロシップは、植民星アジアンへと向かっていた。
だが、そこにはすでに敵の魔の手があった。バッフ・クランによる攻撃で、
アジアンに住む数千人の人々が死亡したのである。アジアンの人々は、
その原因がソロシップとイデオンにあると非難し、彼らを疎んじる。
敵に追われ、同胞にまでも煙たがられるソロシップクルー。だが、彼らは
そのような状況下で連帯感を高めようとしていた。信じられる人間は
クルー以外にはいないのである。

バッフ・クランの攻撃を退けたソロシップは、補給のためにスタグラという
土地へ向かった。そこでコスモはキッチ・キッチンという同じぐらいの年齢の
少女と出会う。彼女はソロシップとバッフ・クランとの戦いによって肉親を
失い、その怒りをコスモとカーシャに容赦なく向けた。そのとき、コスモは
自分に憎悪の念を向ける少女に対し、恋心のような感情を抱いた。彼と
キッチ・キッチンには互いに惹かれあうものがあった。しかし、二人には
ゆっくりと話をするような時間はなかった。

ギジェは兵を率いてソロシップに白兵戦を仕掛け、イデオンを制圧する。
だが、コスモの機転によってバッフ・クランによるイデオン奪取は失敗に終わる。
コスモは逃走するギジェに銃を発砲した――つもりでいた。彼は偶然その場に
居合わせたキッチ・キッチンを誤射、殺してしまったのだ。逃げ延びたギジェ。
だが、ダラムは救援部隊をよこそうとはしなかった。ギジェは仕方なくソロシップの
なかに潜入する。彼はイデオンの力たる“イデ”に興味を示していた。

逃避行を続けるソロシップ。イデの研究を続けるフォルモッサ・シェリルは、
イデオンの力の源ともいえる“イデ”はエネルギーではなく“ひとつの意思”では
ないかという結論にたどり着こうとしていた。他のクルーたちも、事態を科学的な
解釈では理解できない問題と認知していたのだった。
母星である地球にまで見捨てられたソロシップは、補給を済ませ、地球圏外へと
旅立つ。

恋心を抱いた相手を殺してしまったことに傷つくコスモであったが、戦いは
彼に傷を癒す時間を与えてはくれなかった。女性武官ルクク・キルが指揮する
バッフ・クランの部隊が新たな敵として出現したのだ。出撃するイデオン。
だが、敵の攻撃に苦戦し、Bメカに搭乗していたパイロットのモエラは戦死する。
窮地に追い込まれたソロシップとイデオン。だが、イデオンの両腕から発する
巨大な光の刃がダラムとルククの艦隊を斬り裂くと、戦況は一気に逆転した。
イデオンソードの光であった。

その光をみたクルーたちは狂喜するも、ひとりカララは絶叫する。
「違います! あんなものが、あんな恐ろしいものがイデであるわけが
ありません!あれは狂気でしょう! 力の示しが剣という型であるのならば、
イデは、イデは滅びの力です。
 そんなことなら、イデの英雄はどうなるんです! 地を治める善き力こそ
イデそのものなのです。あれは、善き力の示しではありません!」

不安と恐怖に包まれながらも、ソロシップのクルーはバッフ・クランの軍人であり、
敵であるギジェ・ザラルが船内に潜伏していることをこのときはまだ知らなかった……。











さて、あらすじを記し終えたところで次に感想や気になった事柄について
述べていきたいと思う。



まず、全体的な内容だが、かなり暗い。

イデオン、ソロシップという特異な存在を手にしてしまったがために
コスモやカーシャ、ベスたちは同胞である地球人に疎んじられてしまう。

カララがソロシップに潜入したときとほぼ同じ状況である。
それまでカララとコスモたちは地球人と異星人という別の立場・位置にあったの
だが、アジアンでの出来事によって垣根はなくなり、均質化された。同族意識とも
いえるものが備わったのである。だが、内的環境が充実したに過ぎず、現実は
あまりに残酷なのである。味方に攻撃され、地球に寄ることすらもできないのだから。


そんなソロシップのクルーにとって、いや、主人公であるコスモにとっての
不幸は、好きになれそうな――片想いの少女を殺した場面である。

あまりに衝撃的である。
ふつうの「作品」ならば、たいていあの場面はこのような展開になるのではないか。

(例)
①、逃走中のギジェがキッチンを人質にとり、コスモを脅す(=生死は別として)
②、ギジェの放つ銃弾からコスモをかばい、キッチン死亡。

主人公が誤射するなんて、
誰が思いつくことであろうか???


有りうるといえば、現実でもありえそうなことであるが、考えられないことである。
というより、主人公が女性キャラを誤射する場面なんて、考えたくはない。
「フレンチ・コネクション」のラストシーンじゃあるまいし!?



その後、傷心のコスモはカーシャに寄るも、カーシャはそれを拒絶する。
彼女の態度は、EVAに登場するアスカにどこか似ているような気がするのだ。
どちらも「素直」になれない――という観点から、そう思える。



素直になれない人物と言えば、ほかにも幾人も存在する。


ひとりは、敵役であるダラム・ズバ。

彼はハルルを愛しているが、彼女の家柄を気にして手を出せないでいる。
なぜなら、彼女の父親は軍で偉い人間なのだ。そういう家系の人間と
結婚すればどうなるか? 昔の平安時代の藤原家というわけではないが、
出世や立場が大きく変わっていく。

ダラムはそういうのが嫌で、またプライドの問題でハルルと良い仲に
なれないのだ。

一方のハルルも、ダラムに愛情を抱いているにもかかわらず、
軍人の立場――それも名門家の人間という立場ゆえに、すなおに
愛しい人に甘えることができないでいる。


悲しい関係なのだ。
そして、悲劇的なことに、ふたりはきちんとした別れのできないままに
死別している。ダラムの戦死である。作中では、彼の死の間際の描写は
少ない――いや、なきにひとしい。

イデオンソードでスパッと斬られて終わりなのである。

断末魔すら言う余裕を与えられなかったのだ!!!


じっさい、人間というものはあっけなく死ぬものだと思うが、
あまりにもあっけなさすぎる場面でもある。


愛しい人を奪われたハルルはどのような心理のもと、どういう行動をとるのか?
すでに予備知識として結末――映画版の――は知っているのだが、気になる
ところである。






この巻は、前巻とくらべてキャラや状況の描写(ドラマ)よりも、
哲学めいた部分の説明にかなりのページが使われているように思えてならない。


プラトンやカントが台詞のなかで登場しているし。



巻の終わりごろぐらいになって
シェリルの口から”イデ”とはなにかが語られる。




詳しいことは本文を読んでもらいたいと思うが、


読んでいて、この“イデ”ということばが
わかりにくいと思った人は、この言葉を「神」
置き換えて読んでみてほしい。
そうすれば、なんとなく掴めるとおもう。






……かといって、

イデ=神

という考えに固執し過ぎるのはまた難儀だ。
シェリルたちが導き出した(二巻時点での)結論は
“ひとつの意思”のようなものであり、
「神」のような絶対的なものとは異なる次元の存在に思える。



しかし、しかし……

イデ=意思(を持った存在?)

この解釈も釈然としない。











ニュータイプといい、イデといい、

富野節(あるいは富野詞?)は難しい…。




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黒 紅 茶

Author:黒 紅 茶
どこかの田舎っぺです。
ブログタイトルの“Of”は
飾りです。偉い人にはそれが
分からないのです(苦笑)
詳しくは「はじめに」を
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