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太陽の牙ダグラム(15)





第71話
「粉飾の凱旋パレード」

北極ポートにおける仮交渉によってデロイアの動乱は
終戦を迎え、解放軍兵士たちはそれぞれの故郷へと戻った。
だが、クリンら太陽の牙の面々は北極ポート間近での突然の
終戦協定に不満を隠せなかった。辿り着いたカーディナルで
彼らが目にしたのは、武器を持たない解放軍を挑発するかのように
巡回する武器を持った連邦軍兵士たち。クリン達はどうしても戦いに
勝ったとは思えなかった。カーディナル市内では愛機ダグラムが
パレードの見世物としてトラックに乗せられ、サマリンら要人を乗せた
車とともに走っている。

不満を募らせていく太陽の牙の面々の前に、バックスが姿を現す。
彼によれば、戦いは解放軍の敗北に終わったのだという。ダグラムは
それを悟らせないための道具に過ぎないのだ。クリンはこれ以上連邦軍に
ダグラムを利用させまいとカーディナルの中央広場に向かい、仲間とともに
再びダグラムを奪取する。

太陽の牙を追う連邦軍兵士たち。そこへJロックの部隊が駆け付ける。
窮地を救われた太陽の牙は、Jロックから戦争の敗因を知らされる。
和平派であったカルメルがラコックに言いくるめられて組織を裏切ったと
いうのだ。

そのころ、ドガ市ではデスタンが羨ましそうに凱旋パレードの中継を
眺めていた……。



第72話
「英雄奪回」

カルメル率いるデロイア新政府は事実上ラコックの傀儡政権であった。
デロイアの自治権を確立すべく地球側と交渉を行うが、あまりにラコックは
手ごわい人間であった。

一方、ダグラムを奪取した太陽の牙の面々はこれからの行動について考え、
バックスに相談を行っていた。やがて彼らは、指導者であるサマリンを救出し、
再び活動の旗印にするべきという結論に至る。

サマリンは道化として独立記念祝賀パーティに出席していた。そこに父を
訪ねてデイジーが現れる。和解した親子は、力を失ったサマリンの姿を見ていた。

連邦軍の警備する別荘に実質軟禁されたサマリン。そこを襲撃する太陽の牙。
ハングライダーを使い、ダグラムは空から奇襲を仕掛けてきた。
太陽の牙は無事にさまりんを救出するが、サマリンの表情は暗いものであった。



第73話
「沈黙する指導者」

サマリン行方不明の報はカルメルらを青ざめさせた。彼らはこれ以上地球との
交渉を不利にさせるわけにはいかないと、旧解放軍兵士で構成される治安軍を
出動させる。

そのころ、指導者を手に入れた太陽の牙であったが、彼らは熱意のないサマリンに
苛立ちを覚えていた。サマリンは、武力で反抗を試みても無駄に終わるだけだと
語るが、カルメルに対する怒りを抑えきれない太陽の牙の面々がその言葉に頷く
ことはなかった。

あらわれた治安軍のコンバットアーマー部隊。圧倒的な数の前にダグラムは
苦戦を強いられる……。



第74話
「大いなる説得」

治安軍の圧倒的な兵力を前に、なすすべもない太陽の牙。
サマリンは若者たちを救うべく、Jロックとともにカーディナルへと戻る。
ジョルジュは、突然いなくなったサマリンに不信感を抱くが、そんな彼を
殴りつけ、叱咤するバックス。若者たちは大人への不満をぶちまけていた。

カーディナルに到着したサマリンはカルメルに面会。彼の行為にある程度の
理解を示したうえで、治安軍の攻撃中止と太陽の牙のメンバーの助命を
懇願する。サマリンに恩を売りたいと考えたカルメルは即座に攻撃中止を
命令し、太陽の牙は窮地を救われる。

砂漠地帯で最後の戦いに備えていた太陽の牙。そこへサマリンが駆け付ける。
なんとサマリンは戦いの中で負傷し、その傷はすでに致命傷となっていた。
残る命を使い、サマリンは己の思いをすべて語りつくし、息絶える。
指導者の死に、少しの間でもその指導者に不信感を抱いてしまったことに
後悔の念を浮かべる太陽の牙。そこに敵の攻撃が。治安軍の攻撃中止に不満を
もったラコックが連邦軍を派遣したのだ……。



第75話
「燃えつきたあとに」

ラコックは連邦軍の力を以って太陽の牙を抹殺しようとしていた。カルメルは
自治権の侵害を阻止するべく治安軍を再度出動させる。戦場では緊張状態が
続いていた。

カルメルを黙らせるため、空港からカーディナルへと戻ったラコック。
そこへある男が姿を現す。デスタンであった。デスタンはラコックにしかるべき
ポスト(地位)を用意するよう要求するが、ラコックはそれを一蹴し、罵る。
怒り狂ったデスタンは拳銃を取り出し、ラコックに発砲する。

ラコックの死により、連邦軍は撤退する。安堵したカルメルは、治安軍を通して
太陽の牙に武装放棄を呼び掛け、応じれば身の安全を保証すると宣言する。
Jロックとバックスはあっさりと武器を捨て、戦死した仲間の遺体を伴って姿を
消す。残った太陽の牙。クリンは独立戦争の象徴であったダグラムを自爆させ、
自分たちの戦いに決着をつけた。

それから幾日かが経過し、地球。
家主を失い、夫人と執事のみが暮らす邸宅にひとりの若者が現れた。
それはクリン・カシムであった……。










気になったセリフ&感想




第71話

「私どもは時の流れの中を生きています。
時は移ろいやすく、状況は変わりやすいものです。
私どもはいつ何どき、いかなる状況のもとに自らを
投げ込まれるか、それは計り知れないことです……」


(サマリン)


視聴者には、凱旋パレードにおけるこのサマリンの演説が
痛烈なる皮肉であることが分かるが、太陽の牙の面々やパレードの
聴衆にははじめ、それがわからない。この構図というもの有る意味で
不思議である。太陽の牙は物語の主人公であり登場人物であるにも
関わらず、物語の成行き(=陰部の政治劇)を知らないのだから。


主人公が敗北する作品はアニメ・特撮と様々な媒体で見受けられるが、
基本的にそれが確定するのは最終話である。だが、ダグラムの場合は
最終話になる前から敗北が明らかとされている。そのところもまた特殊と
いえるのではないだろうか。

本話から最終話にかけて、物語は政治劇から群像劇へと回帰する。
それによって、「敗北」の価値も変容していく。





第72話

「誰でも昨日と今日、そして明日と変わっていく。
ただ、どう変わるかはわからん。流れに乗れるもの、
乗れないもの、邪魔になるもの、必要になるもの……。
明日はどの身になるかわからん……」


(デイジーの父、オレア・オーセル)


このセリフは、クリン達の立場を言い表しているセリフともとれる。
独立戦争があったころ、すなわち第67話ぐらいまで、太陽の牙は
戦争の英雄として前線で戦い、独立を望む多くの人々から必要視されていた。
和平を叫ぶカルメルですら、その存在を称賛していた。しかし、戦争が
終わった途端、彼らは新政府の敵と化し、第73話では命を脅かされるまでに
至った(もっとも、サマリンを拉致したから仕方ないけれど)。

本話で印象に残ったのは祝賀パーディでのサマリンとカルメルのシーン。
カルメルはサマリンにとって、解放軍すべての裏切り者であるが、
その彼にサマリンは握手をしたのだ。これはいったいどういうわけか。
真意が明らかとなるのが、第73話でのこのセリフ。


第73話

「酷な言い方をすれば、
感情と現実の重さは別なものだ」


(サマリン)


恐らく、サマリンにはカルメルに対する憎悪のような念があったに違いない。
けれども、そういう感情をいくらもっていたとしても、何の解決にもならない。
彼は政治的な力を、つまり現実問題に対処するだけの能力を失ってしまったのだから。

もしかしたら、カルメルの行動もある意味で正しかったのではないか…と判断を
していたのかもしれない。

しかし、そういう大人の論理思考を受け入れられないのが太陽の牙である。
サマリンやラコック、カルメルら「政治劇」の主役が大人を体現したものであるならば、
太陽の牙の面々はそれに反する存在、つまりは子どもなのである。

と考えると、この物語は政治劇や群像劇、戦争ドラマと言う前に、

大人と子供の戦いの物語

と言う風にも解釈できるかもしれない。
実際、本話ではジュルジュをはじめ、太陽の牙の面々はそれまで敬愛していたはずの
サマリンに対してひどい言葉や不満の態度を露わにしている。第74話では、
指導者であるサマリンがJロックを連れて敵前逃亡したとまで言い切っている。
それは彼らがいわゆる「大人」と違い、物事をまっすぐに見ている、多角的な観点から
みられないからであろうとおもう。それゆえに、サマリンの死という悲劇が起きるのだ。


第74話

「男ひとたび芯から信ずるものがあったら、
最後の最後までなぜ信じようとしねぇんだ!!!」


(バックス)



手のひらを返すが如く民主党批判を行う人々にぜひ言いたいセリフである。


疑う事は非常に簡単、「NO」というのもまたラクなものである。
しかし、何かを信じ続けるのはとても難しい。ことに、クリンたちが体験している
ような戦場では。


これまで、ヒーローとして活躍してきたはずの太陽の牙の面々が、ここにきて
弱い存在のように見える。というより、それが実像なのかも知れない。
強力な武装をいくらもっていても、かれらが“ティーンエイジャーであることに
かわりはないのだ。しかし、それが物語の中ではどうしても特別な存在に見えてしまう。
この物語をリアルタイムで見ていた視聴者(中高生ぐらい)と同じはずなのに。
そこに物語と言うか、ドラマと言うか、フィクションの魅力と言うものがあるのかも
しれない。




第75話

「主権とは力だ!」

(ラコック)

権力者らしいセリフ、悪役らしいセリフといえる。しかし、このセリフを言って
十分たらずであのような目に遭うとはね……。

ふつう、悪役というものはヒーローキャラクターによって打倒されるのが物語の
常なのだが、本作品が特異なのは、悪役であるラコックが同じ悪役であるデスタンに
よって暗殺されることである。機動戦士ガンダムでも、戦争の元凶とも言うべき
ギレン・ザビが妹のキシリアに射殺されるのであるが、ラコック暗殺の場面ほどの
ドラマティックな面は存在しない。

私はこの場面をみて、ある大統領の死を思い出した。

第20代アメリカ合衆国大統領ジェームズ・A・ガーフィールド。

『全アメリカ大統領の履歴書』という本でその名前を知ったのだが、
なんでもかなりの汚職政治家で、選挙運動もかなりブラックなものであり、
最後は支持者に暗殺されたらしい。理由は、選挙応援などを行ったにも
かかわらず、何の恩恵も得られなかったからとか。


ラコック暗殺の場面がこの事件をモチーフにしたかどうかは分からないが、
現実世界ではこのように政治権力者が暗殺されるケースがおおいのだ。
正義のヒーローが悪を打倒することなんてほとんどありはしないのである。
だから、人々は物語のヒーローにあこがれの念を抱くのだろう。




悪の象徴というわけではないが、ラコックと対照的な存在であるカルメル。
彼のセリフは有る意味で印象的だ。

「ここで一歩でも引き下がってみろ。
一歩の後退は限りない後退に続く!」


(カルメル)


よく聞けば分かるが、このセリフはカルメルの言葉ではなく、それより前に
サマリンが北極ポート攻撃前に言ったセリフである。
ラコックと違い、カルメルは権力欲の塊ではないといえる。
しかし、この物語の後、カルメルはどのように生きて行くのだろうか。
「ダグラム」の続編があるとしたら、その去就が気になるキャラクターである。




「このダグラムは、このダグラムは…僕の全部だ!
僕の体で、僕の牙で、僕の心で、一緒に泣いて、一緒に走って、
一緒に歩いてきた! デロイアでの、僕のすべてなんだ!
ダグラムをこのまま渡しちゃったら、この先一歩も進めない!
僕はこの手で、ダグラムと別れる!」


(クリン)



映画版では、これが最後の見せ場となる。












しかし、長い話だった。当初は一か月ほどでレビューを終えようと
思っていたのだが、これほど時間がかかるとは…ね。



















さて、ダグラムについての全体的な感想はまた次回、あらためて
述べるとして、次にレビューを行う作品として、
「無敵超人ザンボット3」を考えている。んで、よかたら見てくだせぇ。











(↑)鉄の腕は萎え、鉄の脚は力を失い、
埋もれた砲は二度と火を吹くことはない。
狼も獅子も死んだ。だが、砂漠の太陽にさらされながら巨人は確信していた。
若者は今日も生き、若者は今日も走っていると。

巨人は若者の声を聞いた。
吹きわたる砂漠の風の中に、確かに聞いた……。
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プロフィール

黒 紅 茶

Author:黒 紅 茶
どこかの田舎っぺです。
ブログタイトルの“Of”は
飾りです。偉い人にはそれが
分からないのです(苦笑)
詳しくは「はじめに」を
読んでくださいな。

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