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「デフレの正体」

先月28日、私の地元に藻谷浩介氏がやってきた。
『デフレの正体』の著者である。彼は中小企業の経営者向けの講演会を行った。
で、なぜか学生の私はバイト先の店長に誘われ、彼の話を聞くことになった。

ここでは藻谷氏の著作と、私の地元、北九州で行われた講演会の内容の概略に触れる。
(※メチャクチャ、長文です)




本の内容:

混迷を迎える日本経済。
テレビ・新聞では不況の原因としてときおり“デフレ”が槍玉にあげられる。
本書は、デフレ悪玉説に対する懐疑であり、政府の公式データをもとにした
著者による事実の公表である。
と書くとデフレの問題に特化した本のように思われるが、そうではない。
日本経済全体について、データをもとに説明している。


著者は日本経済の混迷の原因が景気ではなく、人口問題にあると指摘している。
また、国内消費が落ち込んでいることも問題とも。


解決策として彼が提示しているのは、

①高齢富裕層から若者への所得移転

②女性の就労と経営参加を当たり前に

③労働者ではなく外国人観光客・短期定住客の受入を







①について、
著者は昔の某思想主義者のように「お金持ちは悪だ!」とか「老人は死ね!」とか
主張してるわけではない。政府などが発表するデータをもとに、所得が多い老人たちが
お金を使っていないことを問題と認識しているのである。お金は血液と同じだ。流れなければ
意味がない。老い先が短い老人が貯め込んでおくよりも、若者に使わせた方が建設的であると
してるのだ。


②は、①の補足でもある。
男と女とを比較すると、(一般的に)女の方がよくお金を使うそうだ。なぜなら、ヴィトンや
シャネルなどのブランドものを買うからである。また、統計をみても、女性の方が買い物に行く
ペースが男よりも多く、男にお金をたくさん持たせるよりも女にたくさん持たせた方が消費が
かっぱつなのである。そういうところから、女性の社会進出も今以上に活発になったほうがよいと
みているのだろう。


③も結局は消費の問題である。
外国人労働者を雇っても、そのほとんどが“出稼ぎ”であるわけだから、日本で稼いだお金は
海外に流れてしまう。つまり、日本では使われないのだ。血液を吸い取られるようなものだ。
だから、労働者よりも観光客などを招き、日本国内で外国人にお金を使わせた方がはるかにプラスと
なるわけだ。





なお、著者の主張は何度もくどくどと記しているが、

データに基づいた指摘

であり、

考え や 主張 とはニュアンスが異なる。
あくまで指摘なのだ。


そんな著者だが、経済学者たちからは「非常識な奴」みたいな文句を言われてるとか。
アマゾンのレビューもあまりよい評価とはいえない。

だが、個人的な感想を言うと、

高名な経済学者が書いた専門書よりも
分かりやすく、かつ納得がゆく内容


である!





だから、もっと詳しい話が知りたいと思い、バイト先の店長&先輩と講演を聞きに行ったのだ。


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ということで、ここからは北九州で開催された講演会のダイジェストとなる。





今回の講演会は北九州中小企業経営者協会なる組織によって主宰された。

全二部構成で、第一部は藻谷氏の講演だった。





藻谷氏は31ぶりの貿易赤字について最初に触れ、
その解決方法を聴衆に問うた。

選択肢は全部で四つ。
ひとつだけが正解であり、もうひとつは逆に日本経済を破綻に追い込むそうだ。

①技術革新の徹底支援で輸出競争力を回復する
②あらゆる手立てを使って為替を円安に誘導する
③人件費コストを切り詰めていく
④節電・省エネ対策を積極的に行う



さて、あなたはどれを選ぶ???
ちなみに藻谷氏は政府の官僚&政治家、そして経済記者に同様の質問を行ったそうだが、
正解率は低かったそうな。



ヒントは、31年前の出来事である。
このとき何が起きたかを把握できれば、答えはおのずと分かる。







さて、

藻谷氏は日本経済の不振の要因を、著書と同じく人口問題に端を発していると指摘した。
巷では日銀悪玉説や政府悪玉説など、特定の誰かが悪いという論調が目立つが、それらを
氏は否定し、日本の高齢富裕層などがお金を貯め込み、宝の持ち腐れ状態にあることに
要因があるとしている。それだけでなく、お金を手に入れてはたくさん使うであろう若年層が
減れば減るほど個人消費が減少していくために、とんでもないことになるとも。

貿易赤字が問題とされているが、藻谷氏に言わせると、それは本質ではないのだ!
不況とか言われている状態でも個人所得が増えている。にもかかわらず個人消費が減っていることが
問題であり、企業が為すべきことはいかにして消費者の懐を緩めるかにあるのだ。


彼は北九州市について触れ、混迷から脱却する処方箋として

・ブランド力の強化
・人件費を上げること


を、提示している。

博多が新しくなったために、観光客が福岡に持っていかれている北九州であるが、
まだ立て直すだけのチャンスがたくさんあるそうだ。ハイパーインフレが起きなければ……。










さて、問いの答えだが、わかっただろうか???

正解は④である。


まず、貿易赤字の原因について。
これは海外との競争に負けたわけではなく、

ある時期における輸入の額が大きかったがために
貿易赤字として取りざたされているだけなのだ。

その額とはズバリエネルギーコスト


いまや世間の声(?)となっている『反原発』であるが、
東日本大震災によってエネルギー物資の補給が滞り、海外から石油などを輸入したために
輸入コストが上がっただけなのだ。エネルギーコストを抜きにデータを見ると、日本の輸出は
横ばいなのだそうだ。(なお、藻谷氏は財務省国際収支統計を引き合いに出している。
興味がある方はそちらを……。)

そういうことだから①は除外!
で、エネルギーコストという観点からいくと、

②は危険


なぜなら、円高のおかげで、日本は海外の物資を安く手に入れることができるのだ。
ここでいう物資とは自動車や食品だけではない、石油も当てはまるのだ。

もし、いま円安になればどうなるか?
いうまでもなく、原油の輸入額が伸びる。そうなると、ガソリンスタンドにおける
ガソリン価格が上がるのは間違いない。原発停止でエネルギー枯渇が懸念されている日本に
とって、それは良い話ではない。だから②も除外される。



③の人件費コスト削減だが…日本経済の問題が人口問題にあり、また個人消費の減少にあるのだから
消費を抑制するようなことをやっても意味はない。また、日本は人件費に関しては他国に比べて
かなりコストダウンを図っているらしい。工場を見れば分かる。人間が働かなくても、ロボットが
いれば何とかなる部署が増えているではないか。


そういうことで④が残る。
藻谷氏は家庭の古い家電製品は電力消費が激しく、無駄使いをしていると指摘し、
省エネ対策がされてある新しい家電商品を手に入れた方が良いとしている。



終わりの方で、藻谷氏は政治家や官僚など、この手の問題に知識のあるはずの人間が
答えられない人間についてこう分析する。
(パワーポイントの図と、藻谷氏の発言を咀嚼したうえでまとめてみる)

「彼らは事実誤認という生活習慣病にかかっている!」

強い同調圧力を持つ「通説」や「社会通念」から円繹するばかりで、
「目前の現実」から帰納できない。また、通説や通念を否定する「反証」がないか、
確認する習慣が欠如している。

事実と意見を区別しない習慣が多い!



後半の意見は、『デフレの正体』のなかでも類似の記述がある。
何度もいうが、藻谷氏は指摘しているのである。






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第一部が終了して、後半戦である第二部はパネルディスカッションとなった。




顔ぶれは次の通り、

利島康司氏
(安川電機取締役会長)

服部守親氏
(日本銀行北九州支店 支店長)

藻谷浩介氏
(『デフレの正体』著者 日本総合研究所・調査部主席研究員)

大迫益男氏
(株式会社ゼンリンプリンテックス取締役会長 北九州中小企業経営者協会 会長)

そして、コーディネーターの関口博之氏。
(NHK北九州放送局 局長)



ディスカッションのテーマは北九州の経済の今後についてだった。
講演を聞きながらメモした各人の発言を文字起こしするので、それで内容把握を
していただければと思う……。







テーマ①
『高齢化“先進地”としての北九州市について』

藻谷
「(高齢化のスピードは)国の予測よりも北九州市の市役所の予測の方が
シビアとなってます」


利島
「元気な高齢の女性が多いと聞きます。彼女らにターゲットを絞った
ビジネスを展開するという手もあるのでは?」


服部
「老老介護といように、お年寄りが自分よりも上の方の世話をするというケースが
見られますが、高齢者サービスの強化と同時に、高齢者が働ける環境を作るのも
良いと思います」
「他の都道府県で高齢者対策をやっているところは多くありますが、他のところで
成功しているモデルがこの北九州でも通用するとは思えません。この街独自の
モデルを作らなければならないのでは?」


大迫
「ならば、『愛の電話』とかが出来るような――優しい街作りを目指すべきでしょうね」






テーマ②
『環境ビジネスは地域振興に繋がるか?』

服部
「(全体的にみると)難しい。ただ北九州のみで考えるとすると、アジア向けに
進めてみるのも悪くはないと思います」


利島
「これから振興すべきビジネスであることはたしかでしょうが、短いサイクルで見ると、
難しい問題です。工場におけるモノづくりに悪影響を与える可能性も考えられます。
もし行うのであれば、1、2年以内に思い切った計画――たとえば北九州に風力発電や
太陽発電の機械を生産する工場を誘致するとか……」


大迫
「やはり、市民レベルでは恩恵が薄いのではないでしょうか?」


藻谷
「北九州市は自然エネルギーに恵まれた地域なので、(エコを)うまくビジネスに
転用できるかもしれません。ですが、目下の課題は、家庭のエネルギー節約をどうやるか、です」






テーマ③
『金融緩和、円高反転の問題について』

服部
「日本銀行の人間であるために、擁護論に聞こえるかもしれませんが…)円安の方に
行くかどうかはわからないところです。しかし、今の日本は円高の中でも生き残るための
行動を行っているので、今の時点ではまだ大丈夫でしょう。もし、ダメなときは
日本の信用が崩れたときでは」

藻谷
「(日本銀行を擁護するような言い方になりますが…)いま、日本では『○○が悪い』とか
いう論調をよく耳にします。ですが、こうも思えるのです。特定の悪を吊るしあげているときは
本当の問題が隠れているのではないか、と。日本銀行は彼らなりに必死にやってるはずです」


利島
「私もそう思います。いまの世の中は、お金を借りてまで次の事業を行おうとする
企業がまったくいません。頑張れば、いろいろとやれるはずなのに……」


大迫
「しかし、彼ら(日本銀行)ははたして、市民レベルで対応できる金融サービスなどを
やっているのでしょうか?」





テーマ④
『北九州における街のにぎわい』

利島
「今年も様々な催しが行われますが、そういうのは北九州が良い町だから
行われるのだと考えます。いまは北九州市のブランドを向上させるチャンスです!」
「これらは市民全員が享受しなければならないものでしょう」

大迫
「事業の継続、魅力あるサービスをどう作るかが課題でしょう」

服部
「いまの課題は、ひとつがホスピタリティ。もうひとつは、
北九州の魅力の伝え方です。歴史の教科書ではあまり深く取り上げられない
近代史における北九州市の活躍を伝えるべきでしょう」

藻谷
「しかし、むやみやたらなサービスはダメです! テクニックを駆使して
魅力をアピールできるかにすべてがかかっている気もします」

利島
「そうです。市民全部が地元の北九州を愛せるかが、今後の存亡にかかわることでしょう」







……と、だいたいこんな感じだった。













感想は序盤に述べたので、ここではあえて触れない。
各人の判断というか、解釈に身を委ねることにする。

もう力尽きたので、今日はこの辺でサヨナラ。




ここまで読んでくれたみなさん、お疲れ様でした♪
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黒 紅 茶

Author:黒 紅 茶
どこかの田舎っぺです。
ブログタイトルの“Of”は
飾りです。偉い人にはそれが
分からないのです(苦笑)
詳しくは「はじめに」を
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