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「チャイナタウン」

ロマン・ポランスキー監督作品「チャイナタウン」を見た。
主演はジャック・ニコルソンとフェイ・ダナウェイ。

はじめてこの映画を観たのはたしか高校一年の時――いまから5、6年前となる。
どんな物語だったかうろ覚えの状態での観賞。。。

あらすじと、映画を見ての感想をこれから述べようと思う。





あらすじ:

舞台は1930年代のアメリカ西海岸。
主人公である私立探偵ジャック・ギデスのもとにモーレイ夫人と名乗る女性が
あらわれたことから物語は始まる。夫人の夫は市の水道局幹部ホリス・モーレイで、
夫人によると夫は浮気をしているという。ギデスは浮気調査に乗り出す。やがてギデスは
ホリスが若い女性と密会するところを発見し、カメラで撮影する。ところが翌日、
新聞にホリスの不倫報道をすっぱ抜かれてしまう。そこへ以前やってきたモーレイ夫人とは
別のモーレイ夫人があらわれ、名誉棄損でギデスを訴えようとする――彼女こそ本物の
モーレイ夫人であり、ギデスに浮気調査を依頼したのは彼女の名を騙った偽物であった。

ギデスは自分をだました女の正体を掴むため、また汚名を晴らすためにホリスに接触を
試みるも、ホリスは貯水場で溺死体となって発見されることとなった。

モーレイ夫人ことエヴリンが抱いていた誤解を晴らしたギデスは、エヴリンから依頼を受け、
ホリスの死の真相を探ることになる。調査を行うギデスは、ホリスの周辺で利権をめぐる
問題が発生していたことを知る。市の水道局は水資源の確保のために新たなダムを建設しようと
していた。ところが、ホリスは建設に反対であったという――彼は利権屋の邪魔者となって
殺害された可能性があるのだ。
ある夜、ギデスはホリスの遺体が見つかった貯水池へ向かうが、そこで警備を行っていると
思われるチンピラに襲われ、鼻をナイフで切られる。この一件で、ギデスは事件の背後に
裏社会の存在を感じるようになる。

ギデスは水道局に影の影響力を持つといわれるノア・クロスなる老人と接触を果たす。
彼はエヴリンの実の父親でもあった。彼はギデスに、ホリスと密会した若い女の居所を
突き止めるよう依頼をする。その後ギデスは、登記所で手に入れた情報をもとに市から
北西部に位置するオレンジ畑へと向かうが、そこで畑を管理していた男たちに襲われ、
気絶することとなった。目覚めたギデス。彼はエヴリンによって介抱されていた。
二人はとある老人ホームを訪問する。ギデスが手に入れた登記所の名簿に記載されている
人物はみな、その老人ホームの住人であり、彼らが所有する土地はダムの建設によって
高い恩恵を得られるものであった――何者かが、老人たちの名前を利用して土地を手に入れた
のである。その老人ホームにあらわれた刺客がギデスを襲う。刺客から逃げ延びたギデスは
エヴリンの車に乗って彼女の邸宅へと向かう。

手当てを受けたギデス。彼はいつの間にかエヴリンに惹かれるようになっていた。ベッドで
抱き合う事となった二人。だがエヴリンは、用事で邸宅を飛び出す。その後をつけるギデスは
とある家に到着する。そこで彼は、ホリスと密会した若い女性を見つける。家から出たエヴリンに
問いただすギデス。エヴリンは若い女性の正体を“妹”と告げる。複雑な気分のままギデスは
エヴリンと別れ、自分の家に戻ることになる。

眠ろうとするギデスは電話によって眠りを妨げられる。電話は仲間からの者で、偽のエヴリンを
演じた女性がギデスと接触したいという。翌日の朝、ギデスは指定された家に向かうが、そこで
彼は女性の死体を発見。さらに旧友であるエスコバー警部補によって身柄を拘束されかかる。
彼はホリスの死を事故死として処理したが、彼はホリスの妻であるエヴリンが事件と関係していると
睨んでいた。ギデスはエヴリンを出頭させるために彼女の邸宅を訪れるが、邸宅には彼女の姿が
なく、メイドたちは引越しの準備をしていた。庭に出たギデスは、池で眼鏡を発見する。
彼はその池でホリスが殺害されたと推理する。

ギデスはエヴリンとその“妹”が密会した家を訪問。そこでエヴリンに詰問する。
涙を流しながら、彼女は真相を語る――なんと、“妹”と呼んでいた女性の正体はエヴリンの
実の娘であった。その娘はエヴリンの父であるノア・クロスとの近親相姦の果てに生まれた子で、
彼女は娘を連れてメキシコへと逃げ延びようとしていた。ギデスは二人を逃がす。
通報でかけつけたエスコバー警部補からうまく逃げたギデスは、エヴリンの邸宅にクレイを
呼び出し、迫る――クレイこそ、水道局幹部であるホリス・モーレイを殺害した真犯人であった。

ホリスとクレイは友人の関係にあったが、エヴリンをめぐって密かに対立していた。クレイは
さらなる富を築くためにダム建設計画をホリスにもちかけるも、ホリスはそれに反対した。
その結果、ホリスはクレイによって殺害されることとなったのである。

真相を知ったギデスを、クレイの手下が拳銃で脅す。ギデスはクレイをチャイナタウンまで
送ることとなった。警官として働いていた頃のギデスの管轄の地であり、エヴリンとその娘が
隠れてもいた。だが、すでに警察の手が回っていた。ギデスの仲間は拘束され、ギデスも
手錠をかけられることとなる。ギデスはエスコバーに真相を語ろうとするも、彼は聞き入れようと
しない。悶着が起きるなか、エヴリンは娘を連れて車に乗り込もうとする。クレイはエヴリンを
逃がすまいとつかみかかるが、エヴリンの銃撃によってクレイは負傷する。エヴリンは逃走を
はかるも、警官の発砲によって片目を撃ち抜かれ、死亡する。母親の死に絶叫する娘。怪我を
負いながらも娘の死に衝撃を隠せないクレイ。茫然と立ち尽くすギデスを見たエスコバーは、
彼を解放する。探偵仲間はギデスを現場からゆっくりと引き離していった……。











水道利権と親子の争い(近親相姦)とが交錯する複雑な物語。
ところどころに伏線が用意されている――それは二回目だからこそ気付けたといえる。







バイブレーヤーながらサイケな役柄が目立つジャック・ニコルソン。本作では
哀愁漂う私立探偵を演じている。冷静な口調とは裏腹に、ギラギラと刃物のように輝く瞳。
劇中で彼が見せる笑顔は、まさしくハードボイルド作品で描かれる“シニカルな笑い”である。

彼の依頼人であり、近親相姦という暗い過去を秘めたモーレイ夫人エヴリンを演じた
フェイ・ダナウェイは、「俺たちに明日はない」や「華麗なる賭け」などの主演でも知られる。
彼女が迎える最期は、あまりに残酷である。

エヴリンに残酷な運命を強いた最大の悪役ノア・クロス。
演じるはジョン・ヒューストン。「マルタの鷹」という映画の監督でも知られる著名な
映画人であるそうだ。本作は彼の助演としての代表作でもある。
諸悪の根源であるにもかかわらず、平然と生き残り、エヴリンとの間に生まれた娘を抱きしめる
場面は、なんといえばいいか分からない。本来、彼は倒されるべき悪党なのである。
にもかかわらず、彼は死なないのだ。それは“正義の敗北”ともいえる。余談だが、
脚本を担当したロバート・タウンは当初ハッピーエンドを考えていた。もちろん、クロスの
死による幕引きである。しかし、ロマン・ポランスキーはエヴリンの死こそが物語を締めくくるに
ふさわしいものと考え、あの悲劇的なラストシーンが完成したのだ。
(DVDの映像特典を参照)





Forget it, jake. It's Chinatown.

物語のラストで、ギデスの仲間が彼に「チャイナタウンだよ」と言う台詞がある。


マイケル・チミノ監督作品である「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」を見たことが
ある人ならば、この台詞の意味がピンとくるかもしれない。
(「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」では、チャイニーズマフィアの抗争に干渉しようとする
刑事の無力が描かれる。ニューヨークにおけるルールとニューヨーク内に存在する
チャイナタウンのルールの違いが彼に立ち塞がるのだ)


この言葉は、チャイナタウンという場所が異質な空間であること、
その異質な空間では自分たちは無力な存在であることを意味しているのだろう。

アメリカという国のなかにあるにもかかわらず、アメリカとは違う雰囲気を持つ。
それは独自性と解することもできる。日本における中華街と捉え方は同様である。
……どこか違うのだ――治外法権という風に言うべきだろうか???



エヴリンの死は、その異質な空間で起きた出来事であり、それはアメリカ国民が
生きるアメリカの出来事とは乖離された出来事なのである。

短絡的な解釈だが、いわば“夢”なのである。

エヴリンの死は非現実的なものとして処理された。そのためにニコルソン演じるギデスは
逮捕されるところを、エスコバー警部補の“好意”によって解放されたのだ。
(おそらく、クロスも何事もなかったかのように解放されたのだろう)



ひとりの老人のエゴによって起こった悲劇は、チャイナタウンの地で封印されたのである。
けれども、私立探偵ジャック・ギデスがそれを忘れることはないだろう。




悲しく、とても暗い物語である。
ラストシーン。ジェリー・ゴールドスミス作曲によるテーマ音楽を聞きながら、
この映画を見終わる人は何を思うだろうか……。






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ブログタイトルの“Of”は
飾りです。偉い人にはそれが
分からないのです(苦笑)
詳しくは「はじめに」を
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