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「愛と死」

ついさっき東京から帰って来た。
映像制作の会社にて、面接を二回受けたが・・・しょうじき自信はない。
やるだけのことはやったつもり。自分が映画に興味があることとか、
社会のことについて興味があることとか、言ってみたけれど、どれだけ
熱意を伝えられたかは不安である。とにかく結果を待つっきゃない。




で、


いつも(?)ならそのあたりのことを記そうと思うが、それは後日に回して、
この2、3日の間に読んだ本について何作か紹介したいと思う。
まず最初はこれ。



「愛と死」

武者小路実篤(代表作は「友情」)の作品だ。早速あらすじに入りたい。





あらすじ:

新進気鋭の作家・村岡は、先輩作家の野々村と知己を得ていた。
その野々村には夏子という妹がいた。はじめ彼女のことを気に欠けなかった村岡だが、
夏子は村岡を“先生”と呼び慕う。

快活な女性である夏子。いつしか村岡は彼女に会うために野々村の家を
訪ねるようになる。やがて二人は恋仲になるが、そんな二人に障害が訪れる。
村岡は親類から誘われ、フランス留学をすることになったのだ。夏子と
離れるのが辛い村岡は、はじめ留学をやめようと考えていたが、野々村の
言葉で留学を決心する。そして彼は夏子にプロポーズする。村岡の家族は
夏子との結婚を認め、野々村も二人を祝福する。

留学する村岡。彼は夏子との文通を通じてお互いの愛を育み合う。フランスを離れ、
帰路につく間も文通は途切れることはなかった。船が日本に着く三日前。夏子との
再会を心待ちする村岡に、野々村から電報が届いた。それは夏子の死の知らせだった。
彼女は流行病によって突然亡くなったのだという。村岡は嘆き悲しみ、野々村は彼に
留学を勧めた自分を呪った。

帰国した村岡は夏子の墓参りを行った。時間の経過とともに悲しまなくなった村岡。
そんな彼に文学仲間が歓迎会を持ち掛けてきた。複雑な心境の村岡は、開催の条件として
野々村の家で会を開くことを要求。野々村は困惑するが、村岡は野々村の家で自分の
歓迎会を行うことで、夏子を偲びたかったのである。村岡の思いを理解した野々村。

野々村の家にやってきた村岡は夏子の部屋を訪れる。そこは村岡にとって思い出の場所で
あった。夏子の部屋に入った途端、数々の思い出がよぎり、村岡は涙を流す。そして
歓迎会が行われる……。











簡潔な文体で描かれる大正の恋の物語。


村岡と夏子の相思相愛の関係は、あまりにもストレートで、二人の
文通の場面は読んでいるとこちらが気恥ずかしくなるほどである。ゆえに、
二人が迎える結末はあまりに悲劇的である。


快活な女性である夏子。そんな彼女が流行病(流行性感冒)によって突然
命を落とす。。。その展開は現在の観点からすればご都合主義ととれるが、
当時は現在ほどに医療技術が進んでおらず、ちょっとした風邪でも人が
死ぬことがあった。じっさい夏子のように命を落とす若い女性も少なくなかった
そうである。

しかし、村岡も野々村も夏子が突然死んでしまうなんて考えも及ばなかった。
ゆえにその死は物語を急激に収束させていく。前半の恋人の明るい展開は消え、
あるのは喪失感。

死んだものは生きている者にも大なる力を持ち得るものだが、生きているものは
死んだ者に対してあまりに無力なのを残念に思う。

(講談社文庫版:P118)

本作は二十一年後の村岡の回想という形で描かれる。
夏子との愛の物語は語り手の若かりし頃の物語なのだ。それが示すことは、
いまだに村岡は夏子とのことを忘れられないということである。

人生に恋が与えられていることは個人にとって幸福なことか不幸なことか知らない。
しかし恋するものにとっては、恋は絶対の真実に思われるのだ。

(P27)

その恋が実を結ぼうが、悲劇的結末を迎えようが、恋が恋であることには
変わりがない。村岡の語りしこの言葉は、普遍的なものではないだろうかと
個人的に思う。いまの私のような世代の人間が読んでも、けっして時代遅れの
作品ではないのだ(むしろ、今の恋愛小説の方がへんに飾り気が多すぎるのではないか?)

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黒 紅 茶

Author:黒 紅 茶
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ブログタイトルの“Of”は
飾りです。偉い人にはそれが
分からないのです(苦笑)
詳しくは「はじめに」を
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