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「人生万歳!」

ウディ・アレン監督の「人生万歳!」を見た。なんでも彼の長編映画の
記念すべき第40作目であるそうな。なおウディ・アレン映画だが彼は
いっさい出演していない(近年はそうらしいが…)。あらすじに入るとする。



あらすじ:

ノーベル賞の候補にもなった経験を持つ物理学者のボリス・イェルコフ。
皮肉屋でかんしゃく持ちでパニック障害を抱える彼は自殺に失敗。
妻と別れ、ダウンタウンの安いアパートで孤独に暮らす老人。学者仲間たちと
ブラックユーモアの会話を繰り広げたり、子供にチェスを教えては小馬鹿にして
人生を無意味に思いながら生きていた。そんな彼に転機が訪れる。

ある夜、ひょんなことから一人の若い娘が彼のアパートに転がり込んでくる。
彼女の名前はメロディ・セント・アン・セレスティン。南部出身の彼女は
地元の美人コンテストで何度も優勝した経験を持つが、知的水準はとても低かった。
そんな彼女は数日間だけ泊らせてほしいとボリスに頼んでくる。しぶしぶ泊らせる
ボリス。彼は彼女にニューヨークの街を案内するはめになる。数日間のはずの滞在も
いつのまにか一カ月となっていく。彼女は犬の代行散歩人の職を手にするが、ボリスの
家から去る気配はない。

IQ200の天才学者のボリスと、南部の田舎から家出してきたメロディ。
年齢も趣味も知能も何もかもがかけ離れた二人。メロディはボリスのことが好きになるが、
ボリスは関係が進展することを拒む。ある日、メロディは犬の散歩中に若い男と知り合い、
デートに誘われる。メロディがいない夜を寂しげに過ごすボリス。そんな彼の前にメロディが
戻ってきた。相手の男と一緒に居るのがつまらなくなり途中で帰って来たのだ。ボリスは
自分がメロディを好きになっていることに気付き、彼女と“知性差結婚”を果たす。

1年後、二人のアパートになんとメロディの母・マリエッタがやってくる。夫が親友と
浮気して家庭が崩壊した彼女は、信心深いキリスト教徒であったが、ニューヨークに来たとたん、
生活感が変わってしまう。ボリスの友人である哲学者のレオと、その友人のアルと同居するように
なり、趣味の写真が開花して芸術家となる。そんなマリエッタはボリスとメロディの関係を
快く思っていなかった。彼女は偶然知り合ったランディという若い俳優がメロディに一目惚れを
したことを知り、ランディとメロディを恋仲にしようと画策する。

幸せな結婚生活を送り自殺の衝動が収まってきたボリス。ボリスとの結婚生活で知性を
身につけてきたメロディは、ランディの猛烈なアプローチに、ついに彼に恋をしてしまう。
メロディの心の変化に気付かないボリス。そんな二人の前に今度はメロディの父親である
ジョンがあらわれる。マリエッタの親友と不倫して失踪したジョンであったが、かつての
家庭を取り戻そうとニューヨークにあらわれたのだ。ところが、娘の結婚生活と妻の変化を
知り、絶望する。傷心の彼はバーでハワードというゲイの男と知り合い意気投合、ハワードの
パートナーとなり、それまで熱心に信じていたキリスト教の教えを捨ててユダヤ教に走る。

周囲の人間に様々な変化があらわれるなか、ついにメロディはボリスに自らの心境の変化を
告白する。幸せな日々がいつかは終わると分かっていたボリスはメロディと別れる。
再びパニック障害によって自殺の衝動があらわれたボリスは、アパートの窓から飛び降りる。
だが、偶然通りを歩いていた占い師の女性ヘレナの上に落ちたことによって二度目の自殺も
失敗に終わる。無傷のボリスに対し、ヘレナは重傷を負って病院に。そこで二人は意気投合し、
恋人関係になる。

ボリスとヘレナ、メロディとランディ、マリエッタとレオとアル、ジョンとハワード、
新たな人生を歩み始めた男女たちはアパートで新年を祝う……。











冒頭5分、ボリス(演:ラリー・デヴィッド)による長い独白。
ウディ・アレン映画ではおなじみの“第四の壁の破壊”が行われる。
そこからはジェットコースターのごとく、ウディ・アレン節ともいえるブラックユーモアが
どんどん展開されていく。偏屈狂のボリスはあるとあらゆることに皮肉を言わずにはいられない。
彼は常に全体像を把握しており、観客が飽きようが飽きまいが独自の世界観を崩すことはない。

そんな彼と結婚することになったメロディ(演:エヴァン・レイチェル・ウッド)は
とても魅力的だ。南部のバカ娘として登場した彼女は物語が進むにつれて知性を身につけて行く。
二人の関係は――映画でもボリスが言っていたが――まさに「マイフェア・レディ」である。
(ただし、ボリス曰く「ヒギンズ教授なら窓から飛び降りるだろう」と)

全体像を把握しているボリスは、メロディの心変わりを理解し、彼女と未練なく別れたが、
そんな彼の選択は飛び降り自殺。天才といっても、やはり彼も人間なのであろう。
その矛盾が彼の最大の魅力と言っていい。

彼以外の登場人物が新年のカウントダウンに狂喜する中、彼だけは冷静(?)に
映画を見ている観客に向かって語りかけている。ラストシーンの台詞は非常に興味深い。


最後に言おう
あなたが得る愛 与える愛――

あらゆる幸せは
全て つかの間だ

だからこそ うまくいくなら
“何でもあり”だ

でも勘違いするな
それは才能とは無関係

あなたが存在しているのも
“運”なんだ

何十億もの精子の
たった1匹が卵子と結合――

それがあなたになった

考えるな 発作を起こす




ここで登場人物のひとり、メロディがボリスの独白に気付く。
ボリスは友人たちに、観客が自分たちを見ていると告げるが、誰も取り合わない。

まぁ、そりゃ・・・そうだわな(笑)



この最後の台詞があらわすこと――それは、物事の不確実性ではないだろうか?
つまり、「世の中、何が起きるか分からない」ということである。
一見ハッピーエンドにみえるラストシーンだが、この言葉によって各登場人物が
持つ不安定さが露見する。彼らはあのシーンでこそ幸せな時を刻んでいるが、この先も
そうであるという保証はないのだ。ある人間には「それこそが人生の醍醐味」と
思えるだろう。またある人間は「だから人生は…」と悲観することになるだろう。
では、ボリス・イェルコフはどうだろうか? 

冒頭の独白と比べてみると、彼の顔は非常にほころんでいる。
人生を無意味に思い、楽しさを知らない(つもり)ボリスの微笑。

未来よりも現在をどのように過ごすか……そういうことがこの映画のテーマなのかもしれない。









「アニー・ホール」と「マンハッタン」は(前者はよかったが…)見ていて
微妙な作品だった。ウディ・アレンという存在に馴染めなかったが、本作は
最後まで夢中になった映画だ……ウディ・アレンが主演じゃないからか!?
てことを言ったら熱烈なファンに殺されちゃうな。

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ブログタイトルの“Of”は
飾りです。偉い人にはそれが
分からないのです(苦笑)
詳しくは「はじめに」を
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