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「孤独な天使たち」

今日はGW最終日。
GW・・・といっても仕事でほとんどつぶれましたけどね(笑)
会社の先輩からは「今日ぐらい休め」といわれたけど、仕事が
終わらないからそういうわけにはいかない。でも映画を見に行きたい♪
てことで午前中にシネスイッチ銀座という映画館に行ってきた。
もうちょっとしたら仕事に入るけど、その前に今日見た映画について紹介したい。


ベルナルド・ベルトリッチ監督の「孤独な天使たち」だ。



あらすじ:

14歳の少年ロレンツォ。
他人とうまくコミュニケーションをとることができない彼は、
周囲から問題児とされてきた。そんなロレンツォは、毎年恒例の
学校行事であるスキー合宿に参加することを母に告げる。喜ぶ母であるが、
彼には隠された目的があった。

合宿の日、学校まで送ろうとする母の車から離れたロレンツォは、
学校の人間や母にバレないようにアパートメントへ向かう。向かった先は、
アパートメントの地下室。部屋には彼が買い込んだ食べ物や、ペットショップで
購入したアリの巣などがある。彼は合宿が行われる7日間を、アパートの地下室で
自由に過ごそうと計画していたのだ。好きな本と音楽に囲まれ、ひとりきりの
時間を満喫していたロレンツォ。

2日目。そんな彼の前に腹違いの姉であるオリヴィアが
姿をあらわす。彼女は地下室へ自分の私物を取りにきたのだ。しばらくして部屋から
出るオリヴィアに自分のことを口外しないよう頼むロレンツォ。その夜、再び
オリヴィアがあらわれ、地下室の中に入れるようわめきたてる。仕方なく、彼女を
地下室の部屋に入れるロレンツォ。

3日目、翌朝。部屋から出る気配のないオリヴィアに内心苛立つロレンツォに母から
電話がかかってくる。オリヴィアはスキー教室の教師に成り済まし、彼の窮地を
救うが、それによってロレンツォは彼女に借りを作ってしまう。彼女のことを
ますます嫌に思うロレンツォ。そんな彼の前でオリヴィアが突然嘔吐する。
彼女は麻薬中毒者で、麻薬を経とうとしている最中の身であった。

4日目、その翌日も地下室に居座るオリヴィア。彼女は嘔吐を繰り返すようになっていた。
ささいなことから口論が起き、ロレンツォはオリヴィアを突き飛ばしてしまうが、
体調の悪いオリヴィアに対し、彼は罪悪感を覚えてしまう。5日目、睡眠薬が
なくなったことで苦しむオリヴィアを見かねたロレンツォは、真夜中、祖母が入院する
病院へ行き、祖母が使う睡眠薬を盗む。戻ってきたロレンツォの前に、オリヴィアと話す
中年男性がいた。オリヴィアはアーティスト(写真家)の卵でもあり、自分の写真を
男に売ろうとしていたのだった。彼女の意外な側面を知ったロレンツォ。

6日目。睡眠薬で眠るオリヴィア。部外者である彼女はもう疎ましい存在ではなかった。
ロレンツォは彼女に合わせるかのごとく、睡眠薬を服用して眠りにつく。真夜中、
目覚めたオリヴィアはロレンツォを起こし、二人でロレンツォの自宅へと侵入、食料と
タバコをこっそり調達して地下室に戻る。最後の晩餐さながらの食事をする二人。
オリヴィアは翌日には地下室を出て、元恋人の男と田舎へ行くという。温かいときを
過ごす二人。その時間も残りすくなくなってきた。オリヴィアはロレンツォに孤独な
生き方を改めるよう約束させる。一方ロレンツォも、麻薬を絶つよう従姉に言う。

そして7日目。地下室を片付けたロレンツォとオリヴィア。二人は清々しい表情で
地下室から抜け出し、路上で熱い抱擁を交わして別の道を歩いていく……。






本作は2003年に発表した「ドリーマーズ」から10年ぶりの新作であり、
ベルトリッチ監督50周年の記念作品でもある。「暗殺の森」や、
「ラスト・ランゴ・イン・パリ」「1900年」などに見られたエロスやインモラルの
描写はなく(少なくとも表面的には?)、青春映画として仕上がっているところが
ひとつポイントとなるだろう。ベルトリッチ映画に親しんだことのない人でも楽しめる
映画ともいえる。

さて、本作の主人公であるロレンツォ(演:ヤコポ・オルモ・アンティノーリ)は14歳。
冒頭から腹違いの姉が登場するまでの間から読み取ったことを上げてみる。

彼の家庭には父親が存在しない。父親は再婚で、前妻との間に生まれたのが、本作の
ヒロインであるオリヴィアだ。母の電話の内容からして、父親とはどうやら別居中。
家庭環境は決して安定しているとはいえない。ロレンツォは他者とのコミュニケーションが
うまくとれないが、これは彼の家庭環境も影響しているのだろう。そんな彼は合宿に行くと
嘘偽って、アパートの地下室に籠る。だが、それは見方を変えれば、親離れできない
子供ともいえる。もし真にロレンツォが他者から解放されたいと願うのであれば、彼は
自宅アパートメントの地下室に籠るべきではないだろう。

彼は突然現れたオリヴィアの存在を疎ましく思うが、彼自身は他者とのコミュニケーションを
渇望していたのではないだろうか? ただうまいコミュニケーションの取り方が分からないだけで。


さて、ヒロインであるオリヴィア(演:テア・ファルコ)。
腹違いの姉である彼女の年齢は20歳前後だろうか? ステレオタイプな不良少女とでも
いえる外見の彼女は麻薬(ヘロイン)中毒者で、更生し、田舎で元恋人と暮らそうと
考えている。年上の彼女はまるで女王のごとくロレンツォに対して振る舞うが、
禁断症状に苦しむなかで彼女の心のもろさが姿をあらわしていく。
ロレンツォの母親への憎悪、麻薬への依存、元恋人との関係……。
彼女の家庭環境はロレンツォ以上に荒んでいるものと思われる。

そんな二人が地下室という閉鎖環境で時を過ごす。
だが、決して“馴れ合い”にはならない。そのような余裕は彼らの中には
ないのだ。キスやセックスを交えることもない――ただ寄り添うだけ。
6日目の夜。翌日には別れる二人はディビッド・ボウイの音楽をバックに踊る。
歌の歌詞はまさに二人のために存在するといえる。





「もう隠れるのはやめて。
ちゃんと生きるの。
たまに打ちのめされても平気よ」


というオリヴィア。そんな彼女に対して「麻薬を絶って」というロレンツォ。
しかし、オリヴィアは彼が寝ている間に売人から麻薬を買ってしまう。だが
ロレンツォの寝ている姿を見てオリヴィアは麻薬をためらいタバコの箱に入れる。

この場面は二人が短時間のうちに変わったことを象徴する場面である。
だが、温かいエンドとしないところが心憎い。7日目の朝、部屋を立ち去ろうとする
オリヴィアがタバコを置き忘れていたことに気付いたロレンツォは慌てて彼女を追い、
タバコを手渡す。そのとき垣間見せるオリヴィアの複雑な表情。二人は路上で抱き合い
別れて映画は終わる。ロレンツォの清々しい表情の止め絵で映画は終わるが、
果たして彼らはどのような道を歩んでいくのだろうか?
様々な想像を張り巡らすことができる。
(ちなみに原作小説ではとても悲劇的に物語が終わるそうだ……)


最初この映画をみはじめたとき、ベルトリッチということでエログロや
不条理なエンディングが待ち構えているのではないかと思った。
ロレンツォが逃がしたアリを発見するアパート管理人の描写は緊張感あるものだった。
二人の情事が大人に発見され、引き裂かれる展開を予想していたが、見事に裏切られた。




カメラワークや音楽についてはそれほど秀逸とはいえない。
全盛期のベルトリッチ作品に比べたら正直見劣りすることは否めないだろう。
それでも一本の映画としては楽しめる。未見の方はぜひ!

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詳しくは「はじめに」を
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