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ビンラディンの死について改めて考えてみる(2)

アルカイダのテロの背景には反米・反先進国感情があった。

テロリズムとは敵に対して恐怖を植えつけるための行為であり、
彼らは自爆テロをはじめとする過激な行為によって先進国による
イスラム社会干渉を食い止めようとした。



アルカイダは帝国主義の脅威に脅かされるイスラム社会の民衆を
救う救世主であった
と考えることもできる。

彼らが9・11やその後に続いた自爆テロは、
アルカイダを支援する人々があったからこそ続いたわけである。

では、どういった層が彼らを支援したのか?


2、アルカイダの基盤

アルカイダはテロ組織であると同時に宗教結社としての側面もある。
彼らはアラーの神の名の下に活動を行うイスラム原理主義者の一派であった。

原理主義――簡単に説明すると、
「自分たちの信じる宗教と神を絶対視し、それに反するものを全て敵とみなす思想」
と言える。一切の妥協を許さない、保守の中の保守とも言えるだろう。

イスラム教はアラブ諸国で普及し、キリスト教は西欧圏で根付いている。

イスラムとキリストは中世の十字軍時代より敵対関係にある。
昔に比べ、わりとリベラルな方向へ進んでいるかに見えるが、それでも原理主義と
いうものは両者の間に存在しており、それが争いの火種ともなっている。

言って見れば、アメリカがアルカイダとその他のテロ組織に仕掛けた、いわゆる
「テロとの戦い」というものは、十字軍遠征以来の宗教戦争ともいえるだろう。

原理主義者たちは、自分たちの敵であるキリスト教圏の国(=アメリカ)に戦いを挑む
アルカイダのようなテロ組織に共感し、様々な支援を行った。
彼らの中には富裕層も存在した。テロ組織はその基盤によって活動を行えた。

ビンラディンも富裕層の人間であるし、
タリバンの指導者オマルも立派な豪邸を所有していた。

どんなに立派な理想があっても、それを現実にするための手段がなければ
机上の空論である。

彼らは宗教による支持基盤が存在していた。だからこそ、これまで
戦う事が出来た。 贅沢もできた。


しかし、それも9・11とそれ以後のわずか数年までのことである。

現在はあの頃に比べて大規模なテロはなきにひとしく、ニュースも少ない。

テロ活動の低下――それはテロ組織の衰退ともいえるし、大規模なテロを
起こすための準備期間とも捉える事が出来る。

アルカイダの場合は前者であった、とみる。

彼らはテロ行為によって先進国を恐怖に追い込んだと一時は思ったに違いない。
だが、アメリカはテロを口実にイスラム社会に切り込んでいった。
そして、原理主義勢力は次々と潰され、衰退していった。

ソ連との戦争時に活躍したイスラムの戦士はどこへ行った?
反米を掲げて兵士を戦場に駆り立てた主導者はどこへ行った?

ほとんどが塀の中か、冷たい土の中である。
残りはどこかに隠れて暮らしている。
ビンラディンのように、パキスタンの首都近郊の豪邸で暮らしているかもしれない。

彼の場合は過去形であるが……。

対ソ連のころ、民衆はソ連と戦うアフガン戦士たちを支持した。
あの頃は正義の戦争であった。

だが、今は違う。
彼ら原理主義者のテロ行為には最終目的と呼べるものが、展望がない。
民衆が支持できる「正義」すらない。

アルカイダは自分たちの信じる正義のために無差別テロを行った。
無関係な人々を死に追い込んだ。
恐怖こそ抱いても、そんな彼らの正義を民衆は信じることができるだろうか?

アルカイダの正義(いうなれば聖戦)は彼らの独りよがりであった。
また、時代は武力による革命から対話による平和共存を求めるようにもなっていた。

アルカイダは孤立したのだ。
過激な行為が行き過ぎてしまったために。


彼らの行為が無差別テロではなく、焦点を絞ったものであったのなら話は
違ったのかもしれない。
人の命の重みをないがしろにする自爆テロを連発しなければよかったのかも
しれない。

彼らがイスラム社会における「正義の使者・救世主」たりえるためには
無差別なテロは避けねばならなかった。
とくに民衆を犠牲にする行為は!

ある時期まで、アルカイダもタリバンも、その他のイスラム原理主義勢力も
英雄視されていた。それが打って変わったのは彼らが支持基盤の民衆にとって
「恐怖の対象=敵」に変貌したからであろう。

彼らは革命を目指した結果、テロリストに堕ちたのだ。

革命とテロとの差異は次のようなものだと私は考える。

革命は「成功」にせよ、「失敗」にせよ、民衆が支持基盤として存在している。

テロは独りよがりの活動=正義の押し売りともいえる。

日本においては連合赤軍オウム真理教がその代表例といえる。
彼らは彼らなりの信念を持っていた。だが、多くの一般大衆はそれを
否定し、憎悪した。だから彼らの行動はテロリズムとして捉えられ、
国家権力によって滅ぼされたのだ。

アルカイダもまた同様といえる。
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黒 紅 茶

Author:黒 紅 茶
どこかの田舎っぺです。
ブログタイトルの“Of”は
飾りです。偉い人にはそれが
分からないのです(苦笑)
詳しくは「はじめに」を
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